Kitamura Kenchiku Kobo

WORKS #98緑蔭の家

緑蔭の家
緑蔭の家葉山町 N邸 | 新築

葉山・一色の落ち着いた住宅街に、延床42坪の「緑蔭(りょくいん)の家」が完成しました。
雑木の庭にはコナラやカツラなど、将来的にしっかりと木陰をつくる樹種を選び、木漏れ日の中で佇む住まいをイメージして名付けました。

外壁は、深みのある黒が印象的な天龍焼杉をベースに、一部には火山灰(シラス)を原料としたそとん壁を組み合わせています。どちらも風合い豊かで、周囲の自然にしっとりと馴染む素材です。伝統的な製法で仕上げた天龍焼杉は、厚く炭化した表面が高い耐久性を保ちながら、独特の光沢を放ちます。そこに、手が触れやすい玄関まわりはそとん壁とし、柔らかな質感と明るい表情が外観に優しいアクセントを添えています。

リビング・ダイニングは吹き抜けから光が差し込む明るく開放的な空間です。家の中心には薪ストーブを配置し、LDKのどこからでも炎のゆらぎを感じられるように設計しました。冬は家全体を効率的に温め、家族をやわらかく包み込みます。
リビングの両サイドには約2.5mの大開口木製サッシを2本採用し、四季折々に変化する庭の風景を取り込みます。木製サッシの上部には奥行約1.5mの下屋庇を設け、夏の強い日差しを遮りながら冬は光を室内へと導く工夫をしています。

1階には約2.8mの造作ソファを設置し、家族みんながゆったりとくつろげる広さを確保しました。ソファの背面と畳コーナーの間は麻の障子で緩やかに仕切り、風を通しながらも視線をやわらかく遮る穏やかな空気感をつくり出しています。階段下にはワンちゃん用のトイレスペースも設け、小さな部分にも家族みんなが心地よく暮らせる工夫が込められています。

2階の階段脇はスタディーコーナーとコンパクトな図書コーナーを設け、杉の小幅板を貼った壁がほどよく囲む落ち着いた空間で読書や作業を楽しむことができます。ソファの座面は奥行約70cmと広く、少し横になってくつろいだり、お子さんがお昼寝するのにもぴったりです。隣接する子ども室は将来二部屋に分けられるよう計画され、それぞれ3.75帖の広さを確保して収納やベッドのレイアウトにも柔軟に対応できます。

敷地の高低差を活かした外構計画では、道路側にも雑木を配して奥行きを感じる景観を演出しました。大きな鉄平石張りのアプローチや木製の引き戸門扉が、家までの導線を豊かに導きます。植栽の成長とともに経年の美しさが増し、時間とともに深まる味わいを楽しめる住まいです。

雑木の庭、焼杉の外壁、麻障子を通る柔らかな光。どの空間にも自然と調和しながら暮らすための工夫が息づいています。木漏れ日の中で家族の時間を重ねていく「緑蔭の家」は、穏やかな日常を大切に育むための、やさしい住まいです。

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詳細情報

所在地
神奈川県葉山町
構造
木造2階建て
敷地面積
325.93m2
延床面積
140.24m2
外部仕上げ
屋根
通気工法カラーガルバリウム鋼板立てハゼ葺き
外壁
通気工法 天竜焼杉貼り、そとん壁
内部仕上げ
アメリカンブラックチェリー、吉野杉フローリング、コルクタイル、畳
珪藻土塗り、玉紙貼り、オガファーザー貼り無塗装
天井
珪藻土塗り、珪藻土クロス貼り、オガファーザー貼り無塗装
その他

外皮平均熱貫流率(UA値)0.41W/㎡・K 相当隙間面積(C値)0.4cm²/m² 長期優良住宅

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