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永田昌民さんの本 「居心地のよさを追い求めて」

2020. 07. 16家づくりガイド北村佳巳

私の設計バイブルの一冊でもある
「大きな暮らしができる小さな家」の
著者は永田昌民さんという方。

生涯に渡って住宅設計にこだわりつづけた
建築家というより、まさに設計の職人。
「設計屋」という言葉がふさわしい永田さん
のご逝去から7年目のこの春、その仕事の軌跡を
まとめた本が発刊されました。

永田昌民の軌跡 「居心地のよさを追い求めて」

この本は造り手や学生さんに限らず、
家づくりを目指すエンドユーザーの
皆さんにこそ読んでもらいたい一冊です。

掲載事例もいくつも実際のお宅を拝見させて
頂いたこともあり、永田さんともお話させて
頂いたことを懐かしく思い出します。

建築家というと住宅雑誌や専門書の紙面を飾る
ダイナミックで奇抜なデザインや空間、構造の
家みたいなものをイメージされるかもしれません。

でも、永田さんの住宅は、ぱっと見は
一般的な表現でいえば派手さは一切ない
本当に「普通の家」です。

正直、写真で見ている限りは外観も室内空間
もおおきな目を引くポイントが見当たらない。

どこが特徴なの?
どこが凄いの?
どこが良いの?

という感想がを持たれる人は多いかもしれません。

そうなんです。いわゆる

「地味」 なんです。

もう一人の好きな作家の「中村好文」さん
についても同じ感覚を持っています。

お二人に共通するキーワードは

「普通」

この「地味」「普通」 な言葉の中にある
上質と本質を目指すのですがこれがなかなか
できない・・。というか一番難しい世界。

自分もモデルや見学会で「地味です」
とお客さんによく言っていましたが、
その世界に行きたいという想いのあまり
安易に使ってしまっているかもしれないと
今更反省しております(苦笑)

本の後半に永田さんを語る対談で、
これまた好きな住宅作家のお二人
の横内さんと堀部さんの対談がとても
面白いし、見立ても表現も流石の一言。

その話の中にもありますがこの永田作風を
真似したくてもできないところが永田さん
一番凄いところではないかと思うのです。

この「普通」は

「ありきたり」とか「凡庸」とは違います。

本当に、住まい手にとっての普通の暮らしに
必要なものを整える作法があの普通を生み出す
のかもしれません。

決して独りよがりでなく、家や緑を街に
捧げるような溶け込むように造る様。

周囲に抗わずに、周囲の環境を受け入れて
住まいを考え配置することの大切さ。

住宅学や理論で語ることなく、

「居心地や気持ちよさで伝える」

空間に佇み、暮らしてみて伝わる家の良さは、
永田さんの代名詞でもある気がします。

堀部さんの文中の言葉をお借りすると

「地味」 というよりも 「滋味」

栄養があるなどど料理の味などでは使われますが、
味が良いとか味わい深いという意味もあるので、
ぴったりだと思いますが、「慈しむ」という
字もあるのでそのテイストを家を「慈しむ」
という意味で使ってもいいのではと思いました。

いつもメルマガでもお伝えしまていますが、
家はデジタルでななく、空間体験して
ナンボの世界。

気持ちいい暮らしや居心地の良い家を
感じるのは、建築を見ることから始まります。

是非、五感をフルに使って
自分たちならではの

「特別な普通」

を見つけてみて下さい。

皆さんにとっての普通は他人には
普通ではないかもしれませんよ。

私たちの家づくりも

「滋味」で「普通」ですが何か!?

と自信をもって皆さんに話せるように
切磋琢磨していきたいと思います。

そんな体験できる見学会ですが、予約枠はほぼ埋まっていますがご興味ある方はぜひ

7/26(日)「晴耕雨読のいえ」完成見学会 in 鎌倉市二階堂

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